避妊・去勢手術
こすもす動物診療所の
避妊・去勢手術
こすもす動物診療所では、犬・猫を対象に生後6ヶ月頃の避妊・去勢手術を推奨しています。大切な動物の身体に手術を施すことを躊躇われる飼い主さんも少なくありませんが、避妊・去勢手術は、早期に行うことで望まない妊娠だけでなく、病気や動物のストレス、問題行動を防ぐことができるため、飼い主さんとの快適な日常生活に繋げることが可能です。
事前診療により動物の健康状態や成長状態を確認し、最適な手術時期や手術方法を提案しますので、お気軽に相談ください。
避妊・去勢手術の
3つのメリット
1.動物の生殖器・性ホルモンに関わる病気を防ぐ
未去勢のオスに多い病気
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犬前立腺疾患(ぜんりつせんしっかん)
前立腺が加齢とともに過剰に肥大することで物理的に尿道や直腸を圧迫し、排尿や排便が困難になったり、頻尿や血尿・膿尿が出るなどの症状を引き起こします。
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犬肛門周囲腺腫(こうもんしゅういせんしゅ)
性ホルモンの影響で肛門周囲に腫瘍ができます。化膿・出血や排便障害を引き起こします。薬での治療は困難なため、外科手術が必要になります。
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犬会陰ヘルニア(えいんへるにあ)
発症には性ホルモンが関与していると言われており、会陰(お尻の横)の筋肉が萎縮することにより、臓器や脂肪が筋肉の間から飛び出てしまう病気です。
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犬猫精巣腫瘍(せいそうしゅよう)
オスの生殖器の一つである精巣が腫瘍化したもので、肥大化すると生活が非常に困難になります。年齢が高いほど発症するリスクが高まると言われています。
未避妊のメスに多い病気
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犬猫子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう)
黄体ホルモンによる免疫力低下に伴い子宮に膿が溜まる病気です。水を飲む量の増加や、嘔吐、食欲不振、陰部からの出血・排膿などの症状がみられ、悪化すると命に関わる病気です。
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犬猫卵巣腫瘍(らんそうしゅよう)
卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)卵巣腫瘍とは、卵巣にできる腫瘍です。卵巣嚢腫は、卵胞が膨らみ液体成分が溜まることで卵巣が腫れてしまう病気です。発情出血の長期化や発情周期が乱れなどの症状があります。
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犬猫乳腺腫瘍(にゅうせんしゅよう)
乳腺にできる腫瘍で、悪性の場合はリンパ節や臓器に転移することもあります。特に猫の乳腺腫瘍は悪性率が高く、早期に避妊手術を行うことで高確率に発症を予防することが可能です。
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犬猫子宮腫瘍(しきゅうしゅよう)
子宮にできる腫瘍で、子宮癌や平滑筋腫などがあります。お腹の張りやしこり、陰部からの出血、食欲不振などの症状が現れることがあります。
2.動物や飼い主さんのストレスを防ぐ
未去勢のオスに多い行動
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犬足を上げて排尿する
成犬になり縄張り意識が出てくると、足を上げて排尿するようになります。足を上げる癖がつく前に去勢手術を行うことで、成長しても座ったまま排尿するようになる場合が多いです。
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犬猫落ち着きがなくなり攻撃的になる
発情期は、性ホルモンの影響で落ち着きがなくなり攻撃的にもなるため、人に噛みついたり、オス同士でケンカしてしまうことがあります。
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犬猫メスを求めて脱走したり迷子になる
発情期は、発情中のメスの性ホルモンの匂いを嗅ぐと興奮してしまい、メスを求めて脱走したり迷子になってしまうことがあります。
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犬マーキングする
発情期のオスはスプレーと呼ばれる濃くて匂いの強いおしっこを出し、発情期のメスにアピールします。トイレ以外の場所に排尿してしまったり、悪臭が気になるなどの問題が起こります。
未避妊のメスに多い行動
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犬発情出血する(生理)
発情期にみられる陰部からの出血で、3週間ほど続きます。室内飼育の場合は、おむつをしたり掃除しやすい環境を作るなど、出血への対応が必要です。
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猫大きな声で鳴く
発情期になると自分の居場所をオスに知らせるため、遠吠えのような大きく低い独特の声で鳴くことが増えます。主に夜に鳴くため飼い主さんの睡眠の妨げや近所迷惑になってしまいます。
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犬猫おしっこに変化が現れる
発情期のメスは、自分のフェロモンでオスを引き寄せるため、尿の頻度が多くなったりトイレ以外の場所に排尿してしまうことがあり、悪臭や処理の問題が起こります。
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犬猫落ち着きがなくなり食欲が変化する
発情期になると性ホルモンの影響でいつもより落ち着きがなくなり、攻撃的な行動を起こしたり食欲不振で体重が減少してしまうなどの変化が現れることがあります。
3.動物の望まない妊娠を防ぐ
FLOW受診の流れ
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01
事前診療
避妊・去勢手術は完全予約制です。ご希望の場合は、事前に診療を受けていただき動物の身体に問題がないことを確認した上で、原則1ヶ月以内に手術の予約をお取りします。
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02
手術前日・当日
食事は前日の夜9時以降、水分は当日の朝9時以降与えないでください。お預かり前に再度診療を行い、手術が可能かどうかを最終確認します。
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03
手術準備
事前に抗生剤や鎮痛剤を投与し、麻酔薬で全身麻酔をかけてから手術部位の毛刈りや消毒を行います。術者は滅菌済みのガウンやグローブを装着し、手術に使用する器具も滅菌済のものを使用します。
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04
手術
全身麻酔下にて手術を行います。手術中は常に動物の心拍数や呼吸状態などをモニタリングし安全に努めることで、動物の身体に負担がかからないよう迅速に処置を行います。
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05
手術後
手術が終了して麻酔から覚醒したら、ICUに移動します。酸素吸入や体温管理を行った上で、退院まで注意深く動物の様子を観察します。
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06
退院
基本的に去勢手術は日帰り、避妊手術は1泊で退院することができます。当院が指定する時間に来院いただき、手術内容や結果、手術後のケアの方法、通院などについてご説明します。