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2023.03.29

春に来院しなくてはならない理由3つ!!!

「春は予防の季節です!」
と何となくお聞きになったことはあると思います。狂犬病の予防注射のはがきがくるし、暖かくなってくるからかな~散歩も行くし虫とか増えるからかな~フィラリア予防もそろそろかなぁ~~そうなんですそうなんです。春にやらなくてはならないことがあります。どうぞ皆様お忘れなく!理由をしっかり理解しておくと、重要性も必要性も頭に入ってくると思います。イヌ、ネコ、フェレットがご家族にいるかたはどうぞご理解よろしくお願いします!

目次

理由1.狂犬病予防

理由2.フィラリア予防

理由3.ノミダニ予防

ついでに4.健康診断

まとめ

 

理由1.狂犬病予防

狂犬病。名前は聞いたことがあり、予防接種をしなければならないことはかなり周知の事実ですね。しかし、実際に狂犬病を見た人はほとんどいないと思いますし、絶対にお目にかかることがあってはならないとても恐ろしい病気です。日本は島国であり、狂犬病を完全に撲滅できている、狂犬病のない国になって65年になるそうです。しかし世界にはまだ存在しているから恐ろしい…。海外旅行の行先によっては、人間も狂犬病予防ワクチンを打つ必要があります。

狂犬病は狂犬病ウイルスによる病気で発症してしまうと致死率が100%というとてもとても強力なウイルス感染症です。発症した犬はまさに狂ったような形相で、手当たり次第に噛みまくります。それはウイルスのせい。ウイルスが、ほかの動物を嚙むことでウイルス自体の増殖を果たすためです。我々獣医師は、学生の頃この病気について習い、発症している人や犬のビデオを見せられました。(昔の話なので今はそんなことないかもしれませんが…。)学生当時、こんな病気があるのかと驚愕し、絶対に日本に入れてはならないと思ったことは一生忘れられません。幸い、予防のワクチンが開発され、狂犬病予防法という法律ができ、今の平和な日本になっているのです。私が通った大学には狂犬病ワクチンの第一人者の教授がいらっしゃったので、とてもとても印象にのこっています。

狂犬病予防法では、第5条に「・・・厚生労働省令の定めるところにより、狂犬病の予防注射を毎年1回受けさせなければならない」とあり、4~6月が狂犬病予防月間として、集団接種などがあります。コロナ騒ぎで集合注射がなくなったところもありますが、動物病院には年中いつでも打てるようによういがあります。

この法律において、犬は基本的には生まれた年から狂犬病ワクチンを接種する義務があり、接種だけでなくお住いの市町村に登録する義務があります。今ではありえない病気ですが、いつ日本に入ってくるかは誰にもわかりません。もし日本に入ってきてしまったら、コロナどころではないパニックが予想されます。また、万が一入ってきてしまったとき、あなたの大事な家族が予防をしそこなっていたら・・・どのような扱いをうけても文句が言えない状況に陥ります。ワクチンにはもちろん副作用というデメリットが伴います。しかし、そのデメリットを上回るメリットがあると考えられる場合は、接種すべきかと思います。少なくともこの狂犬病ワクチンに関しては、日本を守るという大きな役割が隠れています。4月5月6月に狂犬病予防注射を打ちましょう!!聞きたいことなどはお気軽にお尋ねくださいませ!!

理由2.フィラリア予防

かなり周知されてきましたが、これまた都会では珍しい病気になっていますね。蚊から感染する寄生虫病です。簡単にいうと、そうめんみたいな寄生虫が心臓の近くの血管に寄生する病気です。実物を見たら、ただただ気持ち悪いの一言に尽きます。これも予防薬が存在し、都会での予防率があがり、かなり減ってはきています。しかし、野生動物などにも存在しているので、運が悪ければ確実に感染します。予防期間は5月から12月。必ず5月から始めてください。イヌの寄生虫なのですが、フェレットには感染します。フェレットさんも必ず予防をお願いします。またネコでもフィラリアが悪さをすることがわかってきており、予防できるのなら予防しているに越したことはありません。よろしくお願いします。

詳しくはこちらのコラムも読んでくださいませ。→https://cosmos-ac.com/news/p250/

理由3.ノミダニ予防

暖かくなると増えるのが、虫。みなさんは虫好きですか?嫌いですか?大人になると嫌いになってしまう人が増えますね。不思議ですがあるあるです。私は虫は好きな方なので、セミとかいまだに興奮しています(笑)。ワンちゃんにとって大切なお散歩。そこに伴う危険因子として、ノミとマダニがあげられます。イメージとして、噛まれたらかゆい、痛い。と思われている方が多いかと思うのですが、ノミ、マダニの中にいる寄生虫やウイルスが、とっても恐ろしいのです。貧血を起こすバベシアやヘモプラズマといった原虫や細菌、人にも感染するウイルスとしてSFTS(重症熱性血小板減少症症候群)をおこすウイルスもマダニにより運ばれます。噛まれて痛い、かゆい!だけならそれほど強く予防をすすめません。大切なご家族みんなのために、ノミ、マダニはしっかり予防薬で防ぎましょう!!今は食べるタイプとつけるタイプの予防薬がありますよ。

ついでの4.健康診断

ついでといってはなんですが・・・。動物病院なんて行かないにこしたことはありませんよね。元気だったらいかなくてもいいのが病院。そんな考えは古いのかもしれませんが、そして病院側としては元気でも来てほしい病院になりたいのですが。(笑) フィラリア予防では必ず血液検査が必要になるので、そのついでに健康診断はいかがですか??病院に来たついでに、健康診断はいかがですか??病院に来たついでに日頃当たり前のようにみていた、その足をナメナメしている行為、耳をかきかきしているその行為、むせてるのか痰がからんだような咳が出てたりするんだけど…などなどちょっとした違和感や不思議に思っていることを獣医師にきいてみませんか?期待通りに返答できるかはわかりませんが、獣医師としての一つの見解をお話しすることは可能ですので、どうぞ雑談のついでにでもお気軽にお話し、ご相談いただければと思います。

まとめ

春の予防は、狂犬病予防接種、フィラリア予防薬の開始、ノミダニ予防、そしてついでに病院でいろいろきいてみよう!です。春は何かと忙しく、それどころじゃない、と後回しにしてしまうと怖い病気に感染してしまうことにもなりかねません。知っていたのに予防できてなかった。というのは悲しすぎるので、どうぞ後悔のない行動をお願いいたします。何より、元気なみなさまに笑ってお会いできるのが予防のいいところです。お忙しいとは思いますが、お会いできるのを楽しみにしております。

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